アジア最大規模の熱帯雨林が広がるインドネシア。その森林面積は世界第8位の約9,400万ヘクタール(※)、地球上に残存する熱帯雨林の約10%を占めます。地球上で最も生物多様性の豊かな国ともいわれ、哺乳類の12%、爬虫類・両生類の7.3%、鳥類の17%がこの地に生息しています。
しかし、過去40年に渡る違法な森林伐採や火災などによって、熱帯雨林は急激に荒廃。特に2015年春にインドネシア各地で発生した森林火災は、過去20年間で最悪の規模となり、数ヶ月にも渡り延焼を続けました。この火災により、最終的には260万ヘクタール、東京都12個分にも及ぶ熱帯雨林が消失してしまいました。
火災の主な原因としては、パームオイルやパルプ生産のための開墾を目的とした火入れ(野焼き)が指摘されており、経済損失は221兆ルピア(161億USドル)と2004年アチェ州(スマトラ沖地震)津波被害の2倍超に及んでいます。
※ヘクタール(ha)…面積の単位。1ヘクタールは、100メートル × 100メートル = 10,000平方メートル